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団体紹介記事

生涯を通じて取り組みたい、地元・知多地域に貢献できる仕事

半田・知多地域エネルギー

愛知県名古屋市の南部から南に突き出た半島に位置する、伊勢湾と三河湾に囲まれた知多地域。

5市5町(半田市、常滑市、東海市、大府市、知多市、阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町)からなるこの地域を拠点として、エネルギーの地産地消や地域脱炭素化に取り組んでいる会社が、半田・知多地域エネルギー株式会社です。

「地元に貢献し、やりがいと誇りを持てる仕事がしたい」と、2024年8月に半田・知多地域エネルギーへ入社した白羽 佐千子(しらは さちこ)さん。以降、元ケーブルテレビ局社員のキャリアを活かし、広報・営業担当として活躍されているという白羽さんに、この仕事の魅力ややりがいについてお話をお聞きしました。


△集合写真(白羽さん:右から2番目)

暮らしやすい知多地域をいつまでも

―はじめに、白羽さんが半田・知多地域エネルギー株式会社に入社したきっかけを教えてください

「私は知多半島の東海市出身で、この地域が地元です。知多半島は、名古屋や中部国際空港へのアクセスが良好で、利便性が高い一方、自然豊かで農業や漁業も盛んで、人々も温かく、魅力的な地域だと思います。

半田・知多地域エネルギーへの入社前は、地元のケーブルテレビ局で約18年間勤めました。テレビ・ラジオ番組の制作やイベント企画等に携わるなかで、充実感はありましたが、次第に「自分の働きかけが誰かの喜びにどうつながっているのか」を、もっと直接感じられるような仕事がしたいと思うようになりました。関わるすべての人に対して、自分の行動が意味を持ち、喜ばれる瞬間にやりがいを感じる――そんな働き方を求めるようになり、退職を考え始めました。

転職活動をする中で、半田・知多地域エネルギーの“地域密着” “未経験OK、やる気がある

人を募集”と書かれた求人が目に飛び込んできて、「これだ!」と思いました。ケーブルテレビの仕事で地域への取材経験が多数あり、人との関わりも多かったので、仕事を通してこの暮らしやすい地域がいつまでも続くよう貢献したいと思い、応募を決めました。子どもがいるので、地元をフィールドとして仕事ができることも、決め手の一つでしたね。」

前職での経験を、今に生かす

―前職でのご経験が、次のキャリアを考える大きなきっかけとなったのですね。白羽さんの現在の業務内容を教えてください

「ルーティーンの業務はなく、臨機応変に対応しています。月初めだと、電気料金の請求書の作成をしていますが、合間に、民間企業や農家さんなどを対象にしたPPA事業(※1)で太陽光発電設備を導入していただける営業先をリサーチしたり、提案書を作成し、電話・訪問営業も行っています。ご契約いただいたお客様と設置事業者の間に立ち、連絡や調整を行いながら、工事の進行や完了までを管理しています。また、それらの業務と並行して、広報業務にも力を入れています。

前職の時は、遅くまで仕事をしている仲間を横目に、子どものお迎えのために退社することに後ろめたさを感じていましたが、この会社は定時退社を基本としていて、入社して驚きましたが、本当にほとんどの人が定時で退社するので、とても働きやすい職場だと感じています。」

(※1)PPA事業:発電事業者が自らの用負担で顧客の敷地内などに太陽光発電設備を設置し、所有・維持管理をした上で、発電設備から発電された電気をお客様に供給する仕組み

―ケーブルテレビ局でのキャリアが長かった白羽さんですが、前職の経験が生きていると感じることはありますか?

「これまで、数多くの取材を通じて、初対面の方とのコミュニケーションをスムーズに築く経験を積んできたため、営業の仕事でもその力を強みとして活かせているし、自分に向いていると、感じています。

地域の人脈もあるので、営業先のリストアップの面でも助かっています。半田・知多地域エネルギーが供給する再生可能エネルギー由来の電力は、地域にとって良いものなので、自信を持ってお客様に勧めることができています。

また、「会社の取り組みを知ってもらう」という広報業務においても、前職で培ったスキルを活かすことができています。広報業務は継続的にネタを作って発信していくことが大切ですが、人やメディアに興味を持ってもらうためのネタ作りは得意です。」

―入社されて約9か月、周りの社員の方は、白羽さんのことをどのように話されていますか?

「前職でも、一日取材に出かけて社内にいることが少なかったのですが、今でも「デスクに座っていても何も始まらない」と、とにかく人に会いに行くスタイルを続けています。

そのためか、上司からは「行動力がある」とか、「地域とのコミュニケーションやネットワークづくりが上手で、ありがたい」と声をかけていただきました。

エネルギー業界では数字の話が多かったり、専門用語が難しく、まだお客様への説明内容に自信が持てないことがありますが、何事も経験だと思って、着実に知識を身に着けて成長していきたいですね。ゆくゆくは上司がいなくても、あらゆる場面を自分で対応できるようになりたいです。」


△オフィスでの白羽さんのお仕事の様子

持続可能な地域づくりの輪を広げる

―これまでに、やりがいや達成感を感じたことは何ですか?

「PPA事業で契約をいただけたことです。半田市では、PPA方式で太陽光発電設備を導入した事業所に補助金を交付する事業があり、私たちが受託業者として、これから5年間の委託を請け負う中で、最初の契約が取れるかどうかがスタート地点として非常に重要だと感じていました。長期間にわたる契約であり、太陽光設備の導入は簡単に決定できるものではありませんが、最終的にお客様と契約を結び、設置に至ったことに大きな達成感を感じています。

単に太陽光パネルを付けたというだけでなく、私たちの「地域をより良くしたい」という思いに共感いただけたことに、大きなやりがいを感じました。

もう1つは、地域循環共生圏(※2)の仲間づくりのためのワークショップ「循環の輪を広げよう!半田市未来づくりワークショップ」を開催した際に、メディアに取り上げてもらえたことです。広報担当者として、半田・知多地域エネルギーの取組を新聞などのマスメディアで紹介してもらうことを目標としていましたが、ワークショップに参加してくださった地域の方々と一緒に取り上げてもらうことができました。さらにその後、私たちの取組を知ったある農家さんがソーラーシェアリングに興味を持ってくださり、現在、設置に向けて話が進んでいます。こうして、持続可能な地域づくりに向けた輪が広がっていることが嬉しいです。」

(※2)地域循環共生圏:地域資源を活用して環境・経済・社会を良くしていく事業を生み出し続けることで地域課題を解決し続け、自立した地域をつくるとともに、地域の個性を活かして地域同士が支え合うネットワークを形成する自立・分散型社会を示す考え方

△「半田市未来づくりワークショップ」の様子

これからやっていきたいこと

―この仕事を始めて、ご自身の変化を感じたことはありますか?

「休日に、出かけた先でソーラーシェアリングを見かけると、車を停めて近くまで見に行ったりすることがあります。それまで何気なく通っていた道でも、改めて太陽光発電設備が設置されていることに気づくことも増えて、自分の意識の変化を感じています。

先日、突然ひょうが降ってきたことがあったのですが、子どもたちに、「今まで石炭を燃やして電気を作っていたから、二酸化炭素が増えて地球温暖化が進み、異常気象が起こりやすくなっているんだよ」と説明して、実際に起こっている現象と関連づけて、地球温暖化や異常気象のメカニズム、影響について、正しい知識を伝えるようにしています。子どもたちはもしかしたら、「また太陽光の話か」と思っているかもしれませんが(笑)」

―この仕事の魅力と、これからの目標を教えてください。

「環境への配慮と持続可能な社会の実現に貢献できるだけでなく、ビジネスとしても将来的な成長の可能性が大きく、今後ますます重要な役割を果たす分野であることに魅力を感じています。前職のケーブルテレビ局時代、太陽光発電施設の建設計画に反対する住民の取材をしたことがあり、その時は「太陽光発電=悪」というイメージが強かったのですが、この業界に足を踏み入れてから、再生可能エネルギーによる地域経済活性化や雇用創出、エネルギーの自立促進、環境負荷軽減による地域課題解決への貢献、さらに地域住民の環境意識向上とコミュニティの絆を強くする可能性を理解し、考え方が180度変わりました。

これからの目標は、「知多地域の電力会社と言えば、半田・知多地域エネルギー会社」と思ってもらえるよう、認知を拡大させることです。今後は、次世代の子どもたちに向けた環

境学習など、地域環境やエネルギーに興味を持ってもらうための活動を増やす計画を立てています。

また、知多半島を含めこの地域は、南海トラフ巨大地震による被害が想定されている地域です。少しでも被害を減らし、しなやかに復興するためには、エネルギー供給が安定・自立していることが重要だと思います。起こらないに越したことはないですが、仮に起こったとしても「半田・知多地域エネルギーがいてくれて良かった」と思ってもらえるような存在になりたいです。」

△半田市のおすすめスポット・半田赤レンガ建物にて

△本社横の美しい桜並木

白羽さんは、落ち着いた雰囲気を纏いながらも、心の中に熱い想いを秘めているような印象を受けました。

大好きな知多地域に対する熱意を胸に、これからもフットワーク軽く地域を飛び回り、地域を大切に想う人の輪を広げていくことでしょう。

会社概要

会社名半田・知多地域エネルギー株式会社
所在地愛知県半田市吉田町一丁目60番地
会社HPhttps://handachita-en.com/